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絵チャで描いた試着室イラストの妄想補完SSです。
試着室に二人ではいる設定なので、いろいろとご注意ください……エロはありません。


 ちょっと待っててくださいね、と乃凪に断り、亜貴はカラフルなレースいっぱいのショップに足を踏み入れた。
 二人でショッピングとはいえ、さすがに女性の下着専門店にまで乃凪を付き合わせるのは気が引ける。男の人がいること自体、どこか場違いな雰囲気も否めず、当の乃凪もどこを見ていいのやらと目が泳いでいた。本当にごめんなさいと思いながらも、レースの世界に浮き足立ってしまい、困った様子の恋人を待たせるほうを選んでしまった。
 手にしているのは勝負下着というわけでもなんでもなく、デザインが可愛くて一目で気に入ったものだった。それがセールで30%OFFとなれば、恋人をほったらかしてもしょうがない……と亜貴は無理矢理自分を納得させる。
 ここで買わなきゃ、売り切れるかもしれない。
 その可能性を考えただけで、女の子とは止まらなくなる生き物なのだ。
 
 試着室に入ると、キャミソールをたくし上げ、長い髪を押さえながら脱ぐ。
 今日はキャミソールの色とあわせて、淡い黄緑色のシンプルな見せブラだ。レースも何もない代わりに、服に響かずに済むため、夏に重宝するお気に入りだった。
 一目ぼれしたのは、ピンクを基調とした花のレースが綺麗なデザインでストラップが細く二本に分かれているところが可愛らしい。鏡の前で軽く合わせてみるとますます可愛く思えて、機嫌よく微笑む。
「乃凪先輩、こういうの好きかな……」
 小声で呟いて、自分の発言に赤面する。
 見せたくて買うわけではない、というのは本当だが、見せる気がないというのも違う。乃凪に可愛いと思ってもらえれば、もちろん亜貴も嬉しい。
「もう、何言ってるんだろ、私」
 誰もいないのだから照れ隠しの台詞も必要ないのに、ついつい口に出してしまう。
「さっさと試着しちゃお。乃凪先輩、待たせちゃ悪いし」
 プチンと背中のホックを外す。
 自由になった胸が揺れて、ふぅと息を吐いた。
 ブラが落ちないように支えながら肩紐に手を掛けたところで、背後でシャッと音が二回続く。
 亜貴が試着している段階では聞くはずのない音だ。
 つまり、試着室のカーテンが何故か開けられたことを示すわけで。
「……え?!」
 反射的に振り返ると、店の前で待っている筈の相手が店の前で別れたときと同じ、困った表情で立っていた。
「……ごめん、耐えられなくて」
「な、なにが……ですか……」
 耐えられないのは半裸の亜貴の方だ。
 まさかと思うが、恋人が新しいブラジャーを着ける様を想像して、耐えられなくなった……なんてことだったら、いろいろとピンチだ。非常に理性的で、安心感も与えてくれる乃凪だけに、ありえないだろうが……頬を染めた様は興奮と取れなくもない。
「あ、いや、違うよ? お店の前に立っていると見られるだろう? 雰囲気もなじめなくて、それが……ちょっと」
 その回答から最悪の事態は免れたわけだが、だからと言って、試着室に入ってくるのは有りだろうか。
 既に外してしまったブラのホックに慌てて亜貴は胸をぎゅっと押さえつけた。
 両腕に抱きこまれた不安定な状態にプルプルと揺れる胸を、乃凪が見ている気がして、背中が縮こまってしまう。
「依藤さん?」
 亜貴の焦りように比べて、乃凪はずいぶんと落ち着いている。
 試着室に入ろうと思えるのだからその落ち着きも尤もだが、それにしても乃凪がこういった行動に走ることが可能だったという事実に今更ながら驚いてしまう。
 脱いだキャミソールの隣に置いてある新しいブラジャーに視線を落とす。
 ああ、何でこんなことに。
 可愛いブラと彼氏を天秤に掛けたのが、そんなにいけなかったのだろうか。
「それ? ほしかった奴って」
 不意にブラジャーに自分以外の手が伸びた。
 男の指先がブラジャーを抓む様子は見ていられないほどに恥ずかしく、まるでこれから乃凪に着けてもらうような気になってしまう。
「……可愛いね、着けないの?」
 一応試着室であることは意識しているようで、乃凪の声は小さく低い。囁きというほどでもないが、意図的にこちらをドキドキさせようとしているのではと疑う音域で、さらに鼓動が速くなった。
 言ってもらいたかった台詞を、こんな場所で言われているという事実も、頭を沸騰させる。
 このままの状態で試着を続けることは、亜貴には無理だった。付き合って何年もすれば出来るのかもしれないが、亜貴にとっては初めての、そして最後の恋人であって欲しい人だ。恥ずかしさが先立って、言葉も出ない。
「あぁ、そうか。恥ずかしい?」
 俯いて顔を真っ赤にしている亜貴の様子にやっと思い当たってくれたかのように、くすりと笑い声が洩れた。
 照れてくれればいいのに、何故か今日の乃凪は楽しげに亜貴をからかっている。
「後ろ向いてる?」
「お、おねがいします……」
「俺としては見ていたい気もするけどね」
 無理です……!
 亜貴はいっぱいいっぱいの脳内だけで返事をして、身体をフルフルと震わせる。
「じゃあ、これ」
 肩越しにブラジャーを差し出され、胸を押さえる右手を少し動かして受け取った。
「目も瞑っているから」
 優しげな声で付け加えられても、この狭い空間に二人きりという事実は変わらない。背後の存在を強烈に意識しながらの試着では、ホックを止めるという慣れた作業も一苦労だ。
「試着終えたら見せてくれる?」
 さらに駄目押しの一言を付け加えられて、亜貴はブラジャーのホックと格闘しながら気が遠くなりそうだった。




こんな妄想で描いてました。
ちなみに新○まゆを少し目指したつもりではありました。
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テーマ:乙女ゲー - ジャンル:ゲーム



















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