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沢登大好きすぎて、ついにエチュード買ってしまった。だって地元のゲーム屋に置いてあったんだもん……買うよ普通。
あとはPC版揃えるだけ!

今日は歯医者の日だったのですが「ちょっと待っててくださいね」と言われ、待つついでに「ナイくんが歯医者さんだったらいいのに」と妄想を膨らませていました。うわぁ通うよ、ナイくんが歯医者さんだったら通う! 毎日でも!(行きすぎ

結果SSのネタが出ました。
本日はヌイナイ話でささやかにナイ亜貴。そして、未来編。
ひたすらヌイナイが喋り続けているだけなので、とてもじゃないが小説とは呼べない。
無駄に長かったので途中でぶった切りました。後編、というかそっちのネタはまた後ほど。



 待合室のソファに腰を下ろし、乃凪は大きく息を吐く。
 全く嫌になる。
 顔にありありと浮かぶ表情は、決して普段は見せないものだ。「優しい」というのが自分の大部分の(良い方の)評価であることは自覚している。それゆえに、他の表情を外で見せることはまずない。理由はそれが自分の本質だからではなく、その表情を浮かべている方が感情を表に出すよりも格段に楽だったからだ。真実を知っている人間は少なくていい、と乃凪は思っている。
 たった一人の知っていて欲しい人間が、乃凪のそのままを好きだと言ってくれたから、それで十分お釣りが来る。
 
 外はもう日も落ちて、待合室もわずかに一箇所の蛍光灯を点けているだけで室内は薄暗い。入り口の昼白色のライトも消してしまっているから、灯りが見えるからと言って患者が来る事はないだろう。
 苦労の末開いた自分の医院は、まあ落ち着いた造りだろうと思う。地味だのなんだのと一部の友人に言われたが、彼らのセンスに合わせていてはまともな設計にはなりそうにもない。数年前に乃凪の妻となった女性が、的確なアドバイスをくれたものだから、それを参考にしたくらいだ。
 だから、乃凪としては比較的落ち着く空間だった……ある人物さえ来なければ。
 しかし、患者は患者だ。しょうがない。本来は待つ必要もないが、学生時代からの習性とは抜けないもので、ついつい「8時までは待とう」と無駄な時間を過ごしてしまっている。
 早く帰れば帰るだけ、最愛の妻との時間がより長くなるというのに、この生真面目さは自分でも呆れてしまう。
 夕飯の時間に遅れるのは、しょうがない。
 言って分からぬ女性ではないのだし、相手を知れば笑って許してくれるだろう。
 とにかく、8時までのあと5分。それだけ待っても来なかったら、張り紙でも残して帰ってしまおう。
 チクタクと進む秒針を睨み付け、ついでに数も数えて142回目、勢いよく開けられたドアのウィンドベルが耳障りなほどに静かな室内に響いた。
「ノリちゃん、ちゃお☆」
 こんな時間だ。もう鍵が閉まっているとは、考えなかったのだろうか。
 待ち人きたる、しかし本当に騒がしい。
「お前、今日の予約何時だと思ってるんだ」
「6時☆」
「今は?」
「8時☆」
 内沼はいつものノリで『俺的に超可愛い顔』とやらと共に返事を返してくるが、乃凪がそれを可愛いと思ったことは一度もない。殺意ならば何度か芽生えた。
「遅すぎるよなー? ウチの診療時間何時までだと思ってるんだ。助手はもう帰しちゃったし、俺一人だよ、律儀に待ってたのは」
「んー、まあノリちゃんだしいっかーって」
「内沼、社会人としてそれで通用すると思ってるのか」
「思ってないよ? でもノリちゃんだからいっかーって」
「あーそうかいそうかい、よーッくわかった。帰れ」
「ひっどーい。ノリちゃん、亜貴ちゃんに言いつけるよ! 俺だって時間通りに来たかったけど急な残業だし、無理じゃん。亜貴ちゃんなら『葛ちゃん、大変だったね。ウチの人ならいくらでもこき使っていいから、頑張って』って言ってくれるよ」
「言うか!」
「自信を持ってそう言える? 亜貴ちゃんの優しさをノリちゃんは疑っちゃうわけ?」
 ふと顔を思い浮かべる。
 高校時代のことも思い出す。
 ……乃凪の妻である女性は間違いなく、内沼に甘い。
 理不尽なことには味方しないどころか一緒になって突っ込んでくれるありがたい存在だが、なにぶん内沼は彼女の従妹であり、ついでに言えば初恋、しかも高校で初恋再燃までした相手だ。最終的には「許してあげて」で終了に決まっている。
「……わかった。わかったから! 診療すればいいんだろ。ほら、手前の席に座れ」
「よっし、ノリちゃん篭絡成功」
「お前なんぞに篭絡されてたまるか!」
「うんうん、ノリちゃんは亜貴ちゃんに篭絡されたんだもんね?」
「……いいから、座れ。そして黙って治療されろ」
 いい年をして何故、内沼には成長が見られないのだろうか。他人事ながら、よそでもこうだとしたらと思うとうっかり謝りたくなってしまう。親でも上司でもないし、本気の本気で関係ないんだが。
 歯科医として慣れた動作のはずなのに、今日はなんだか10倍くらい疲れる。
「よーし、口開けろ、内沼ー」
「ふぁーい」
「ったく検診でよかったよ。本格的な治療だったら帰ってるぞ、本当に」
「いやほら、せっかくノリちゃんが俺のために歯医者になってくれたんだし、使わない手はないなと」
「いつ俺がお前のために歯医者になった」
「え、高校三年になったばかりの春、屋上で決意したんでしょ」
「何だ、その具体的な捏造は」
「ほらー、俺が虫歯になっちゃってー、ノリちゃんに虫歯菌移してあげようとし・た・と・き☆」
「あー……そんなことあったな。だが、お前のあんなくだらない思い出のために歯医者になるくらいなら、沢登のために脳神経外科医になるほうがまだマシだ。少なくとも世の役に立つ。あと、お前はもう喋るな」
 ぐいと一般の患者には絶対にしないくらいに力を込めて、口を引き伸ばす。
「いひゃいお、ろりひゃん」
「うわ、今嫌な単語に聞こえた……じゃなくて、内沼。俺がいいというまでは喋るな。医者として言うぞ。しゃ・べ・る・な。歯医者では左手を上げろ、いいな」
 そのあと何度も内沼は左手を上げたが、全て綺麗に無視して初めての定期健診を終えた。



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ちゃんとまとめ終えたら、サイトアップの方向で。
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